海鷹丸 第50次航海 東京海洋大学  海洋科学部

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海鷹丸第50次航海(遠洋航海)正午位置報告 1月23日(月)
正午位置: 55゜06.93´S 134゜52.34´E (南大洋)
天候: 曇り、 風: NNW 9.1 m/sec 、
波高: 3.2 m、 気温:7.1℃、水温:7.0℃
針路:033° 速力:14.0Kt
船内時間:UTC+09h30m(日本時間+30m)

本日もCPR(連続プランクトン採集器)を曳航しながら、ホバートへ向け順調に北上しています。昨日から風弱く穏やかな海況が続いていましたが、今朝から北の風が強まっています。海上にはうねりはありますが、船体の揺れは、それ程でもなく船速は出ています。

夜には連日、オーロラが観測されていて、学生たちを喜ばせています。本日も時間改正のため、船内時計を30分進めました。
2017年1月23日(月)

「ペンギンさんそこのけそこのけ海鷹丸が通る6」  1月22日
「ひねもす のたりのたり 14ノット」

 少しずつ東に進んでいるので、ホバート時間に合わせるために毎朝8時に30分船内時計を進めます。朝食が7:30、昼食が11:30なので、8時に時計が進むと間が3.5時間しか空きません。昼食時になってもさすがにお腹が空かないですね。南緯60度を越えて気温も5℃、6℃と上がっていきます。すっかり寒さに慣れた体には、この気温は「暖かくなったね」「そうだね」となります。東京の真冬の気温ですよね。

 今日は海況もよく、船内の各所で片付け作業が本格化しています。観測機器は丁寧に塩抜きし、乾燥させてからしまいます。研究員の会話の内容もしだいにホバートのことや日本に帰ってからのことが増えてきました。集中的に観測を行っている期間が終わってからみなホッとしているようです。Cruse reportもしっかりお願いします。

 ワタリアホウドリが船の後方を滑空していましたが、海面に降りてしまいました。5〜6m/sの風ではうまく風を捉えることができないのでしょう。翼の端から端まで3mを超える世界最大の海鳥です。たまに船の近くに来ると、その雄大さには圧倒されるものがあります。断片的なデータからイカや魚を食べているとされていますが、すばやく泳ぐイカや魚を水面でどうやって採って食べるのかは謎です。あのような大きな体を支えるには相当量の餌を食べる必要があるでしょう。近年は、鳥に位置情報などを記録する小さな装置を取り付けて渡りのルートを解明する研究が盛んに行われるようになってきましたが、何をどれくらい食べるのかさえ分かっていない、こんな大きな鳥も南極の海にはいます。

(写真:観測機器の解体・塩抜き)
2017年1月22日(日)

海鷹丸第50次航海(遠洋航海)正午位置報告 1月22日(日)
正午位置: 59゜32.71´S 129゜34.00´E (南大洋)
天候: 晴れ、 風: W 1.7 m/sec 、
波高: 2.5 m、 気温:4.3℃、水温:5.3℃
針路:033° 速力:14.3Kt
船内時間:UTC+09h00m(日本時間)
 
 昨日夕方、最後のXCTD観測を終了、進路を北東に変え、次の寄港地タスマニアのホバートへ向けました。今朝は漂流ごみ調査のため、ニューストンネットを曳網した後、南緯60°からはCPR(連続プランクトン採集器)の曳航を開始しました。このCPRが南大洋調査の今回最後の海洋観測となり、南緯50°付近まで曳航する予定です。

 氷山は昨晩、視認したのが最後でレーダーにも映らなくなり、本船の船尾後方には久し振りにワタリアホウドリが飛び始めました。やっと氷の世界から抜け出し、帰ってきたという気持ちになります。今朝、時間改正のため、船内時計を30分進め船内使用時間は日本時間と一緒になりました。
2017年1月22日(日)

「ペンギンさんそこのけそこのけ海鷹丸が通る6」  1月21日
1月21日「Iceberg experiment」

 観測が終わると船は速いです。ホバートに向けてどんどん走ります。

 今朝からIce operationです。なんか響きはカッコいいですが、氷取りです。氷山が砕けてできた小さい氷山を、船長の緻密な操船とデッキでの巧みなクレーン裁きですくい取り、さらに細かく砕いて袋詰め。おみやげ、いやサンプルの出来上がり。氷山の氷は海氷と違ってちっちゃい生き物は入っていないので純粋無垢です。大陸に降り積もった雪が押し固められたてできた氷が海に流れ出たものが氷山です。雪が固まる過程で空気が取り込まれるので、中には数百年前とか数千年前とか、とにかく古い時代の空気が閉じ込められています。それを分析するとその時代の気体の組成が分かります。

 日本の南極観測隊も大陸においてドリルで氷床コアを取り、古気候を解明することに力を入れています。
2017年1月21日(土)

海鷹丸第50次航海(遠洋航海)正午位置報告 1月21日(土)
正午位置: 63゜05.49´S 122゜59.34´E (南大洋)
天候: 曇り、 風: NE 8.0 m/sec 、
波高: 5.3 m、 気温:2.8℃、水温:2.4℃
針路:Var. 速力:5.5Kt
船内時間:UTC+08h30m(日本時間-30m)

 風は弱まり風向も北東寄りに変わり航行がだいぶ楽になってきました。まだ低気圧の影響でうねりは大きいですが、海況はかなり回復してきました。昨日からXCTD観測を行いながら東へ移動してきましたが、氷山の数がかなり減ってきました。乗組員も学生も南大洋での厳しく忙しい観測体制が終了し、通常の航海体制に戻って落ち着きを取り戻しつつあります。

 本日から船内使用時間をタスマニア時間に合わせるため時間の改正を始めました。今朝、船内時計を30分進め日本時間との差は−30分となりました。
2017年1月21日(土)

「ペンギンさんそこのけそこのけ海鷹丸が通る6」  1月20日
1月20日「人生にも時化はあります。」

 昨晩、最後の大観測点(観測項目を集中させる地点)に入りましたが、海況が悪く、時間に少し余裕があったので観測は翌朝(つまり今朝)まで延期。船を流しながら天候の回復を待つことに。予想はしていたものの海況はさらに悪化し、今朝4時、風速17 m/s、波高は6.5 m。この海況でできる観測はひとつもなく、04:30船長らと協議し、この観測点C16の予定はすべてキャンセルが決定。この時点で、この航海KARE20の最後の観測点は、一つ前のStn. C15と決定。

 最後の観測点はちょっと気分が盛り上がったり、その晩は集まって呑んだりするものですが、そういうものは一切無く終了。野球でいうと、9回裏同点2アウト満塁でピッチャーのボークで押し出し、悪天候により試合途中でコールドゲーム、あるいはオリンピックの金メダル選手が後にドーピングが発覚しメダル剥奪、うーん、どれも違うか。とにかくあっけない幕切れとなりました。

 この後は、しばらく高緯度海域で、XCTD(使い捨て型塩分・水温プロファイラー)による観測を27マイルごとに行い、南緯60度以北からはCPR (Continuous Plankton Recorder, 曵航式プランクトン連続採集器)を引っ張ります。いずれも船を止めずにできる観測です。観測機器の塩抜き、片付け、サンプルの整理・リスト作りなどやることはたくさんあります。Cruise reportの作成も大きな仕事です。すべて英語で作成するので、英語の苦手な海洋大の学生には最後の試練です。

 大学院生はこの航海に9名が参加しています。学部で4年間勉強し、さらに大学院で何年か勉強し、ここに来ています。海洋大ではいくつかの乗船実習もありますが、ここではもう実習ではなく実戦です。いろんな事と実際に戦わなくてはなりません。観測は12時間交代制とはいうものの、24時間のどこかで何かしら観測が行われています。自分の研究に関係する観測は他人に任せるわけに行きません。そうなれば、気力や体力との戦いです。自分のふがいなさに気づいたり、それを克服するために仲間と協調することを学んだりします。無理をしたり勝手なことをしたりすれば、自分が怪我をしたり、死んだり、あるいは他人を傷つけたりするかもしれません。南極海では、海に落ちたらもう助けられません。親御さんが知ったらびっくりするかもしれませんが、命がけです。こんなところに学生を連れてきてよいものか悩むこともあります。しかし、ここには、来なければ学ぶことができないことも多いと信じています。実際に、学生が航海中に成長する姿を見てそう思うのです。

 最も船首側に位置する私の船室ではピッチング(縦ゆれ)が大きく、時化るといろんな物が移動します。今朝は6本パックのビール(エビス プレミアムブラック)が、「Drink me! Drink me!」と言いながら箱から飛び出してきました。大観測がすべて終わったことをどこかで知ったのですね。私は「よしよし、分かった、分かった」とやさしく声をかけながら冷蔵庫にしまいました。夕方まで待つのだよ。
2017年1月20日(金)

海鷹丸第50次航海(遠洋航海)正午位置報告 1月20日(金)
正午位置: 63゜24.62´S 115゜54.65´E (南大洋)
天候: 曇り、 風: E 10.8 m/sec 、
波高: 6.2 m、 気温:1.7℃、水温:2.2℃
針路:084°. 速力:9.9Kt
船内時間:UTC+08h00m
 
 低気圧の通過の為、昨日の夕方から東寄りの風が強くなり始め、現在海上は大時化となっています。最後の定点観測地点で今朝まで待機していましたが、海況の回復が見込めないため、残念ながら観測海域の離脱を決定しました。今後はXCTD観測を実施しながら、しばらくは東へ向かいます。離脱といっても、まだまだ氷山などの氷が存在する海域を航行するので十分な注意が必要です。
2017年1月20日(金)

「ペンギンさんそこのけそこのけ海鷹丸が通る6」  1月19日
「夢を忘れずに」

 昨夜、というか今朝0:30に寝て、3:45に嶋田さんに起こされる。寝る前に缶ビールを1本(エビス黒)。すこし寝坊であるが、よく寝かせてもらった。ブリッジに行き、海況のチェック、船長と計画の調整をして嶋田さんに連絡、ひととおり観測が始まったのを確認したのが04:50。小腹を満たすため、部屋に戻ってオニオンスープを飲んでかき餅(しょうゆ)を2個食べる。塩分高めの朝食。海況はちょっとずつ悪くなっている。観測点はあとふたつ、やや心配。明日一杯もってほしい。

 日誌風に始めてみました。やればできます。

 南緯60度付近の少し手前くらいから水温は十分低くなり、誰がどうみても南極海になります。研究者はここから南に観測点を集中させるため、昼夜となく観測体制を取ることになります。研究者グループをふたつに分け、12時間のシフト体制を取ります。船の乗組員も6時間交代の体制に入ります。いいかえると、研究者も乗組員も常時半分の人だけが働いていることになります。

 最近の学生は、修士課程に進んでも博士課程に進まないという選択をする傾向が強まっています。たいへん賢明かと思います。私は賢明ではないので博士課程に進んでしまいました。したがって、経験を積んだ博士課程の学生は不足がちです。南極海洋生態系の研究者グループが発展してくると、優秀な学生を確保し研究を広く展開するとともに、将来を担って欲しいという欲が出てきます。グループの規模や質が拡大・充実してくれば、自然と着いてくる話ですがどうしても焦ってしまいます。

 南極海へは一年に一度限られた日数しか来ることができないので、密度の濃いデータを得たいばかりに、シフトを組んだら人数的に厳しくなることが分かっていてもタイトな観測計画を押し込んでしまいがちです。この状況は船の乗組員も同じかもしれません。昨今は、研究船や練習船の置かれた状況はあまり明るくありません。陸の教員と同じように定員削減が行われる一方で、今まで以上の成果を求められます。我々のような無茶をいう研究者の要望にも少ない乗組員で対応しなくてはなりません。結局、教員も船員もみな生き残るために必死で余裕がありません。そんな教員・研究者の姿をみていたら、博士課程や研究職に進むことに対し夢を持てないのかもしれません。

 悲観的なことはこのあたりでやめておきます。結局、現場の様子がほとんど伝わらない今日の日誌でした。すみません。夢を忘れずに。
2017年1月19日(木)

海鷹丸第50次航海(遠洋航海)正午位置報告 1月19日(木)
正午位置: 63゜29.78´S 112゜38.90´E (南大洋)
天候: 晴れ、 風: NE 7.3 m/sec 、
波高: 2.6 m、 気温:0.7℃、水温:2.3℃
針路:Var. 速力:Var.
船内時間:UTC+08h00m

 本日未明から風が強まり吹雪となりました。うねりも大きくなり、朝からの観測作業が心配されましたが、徐々に風が弱まり昼までには波浪も小さくなり、現在、予定の観測を継続中です。周囲は相変わらず氷山や氷塊が多く、それらを避けながらの移動や観測となっており、たいへん気を使います。

 乗船中の専攻科生はデッキでの観測作業はもちろんのこと、ブリッジでの氷の見張りでも海鷹丸の大きな戦力となっています。
2017年1月19日(木)

「ペンギンさんそこのけそこのけ海鷹丸が通る6」  1月18日
「なんでだろう(1月2日)に対するひとつの答え」

 24時間の観測が終わった4.5時間後に、次の観測点で観測しています。結局ビールはまだおあずけです。この航海での大きな観測点はあと3つ。先ほど最後の観測点でのスケジュールを作りました。予定通りに行けば、20日朝7:30に大きな観測点での観測を終えます。

 今日は雪が降り続きます。ここ数日の中では悪い天気ですが、波、風ともに観測に支障が出るほどではありません。小雪降る中、淡々と観測メニューをこなしていきます(写真:海から上がってきたORIネット。ひとりひとりが自分の役割を知っています)。気温は0.6度。寒いのですが、いちいち「寒い」と言わなくなってきました。

 自然科学の研究はフィールドワークが不可欠です。海に出たり、山に登ったり。我々の仲間、佐藤さんや黒沢先生は温泉にすむ微生物の研究をしているので、秘湯に出かけるのが趣味です、いや、仕事です。温泉学会というまじめな学会の会員ですが、研究発表会は当然ながら温泉地で開かれます。熱い議論が展開されることは間違いないですね。

 我々もうらやましがられることがあります。仕事で南極海にきて、生のペンギン、生のクジラのジャンプです。オーロラをみて、巨大な氷山を背景に記念撮影です。楽しそうでしょ。温泉学会も同じはずですが、我々も気温0.6度であろうと、雪が降ろうと、そんなことで観測をためらうことはありません。研究者はみな百戦錬磨です。

 北極と掛け持ちのひともいます。新しいことを発見するために、仮説を検証するために、自らの妄想を仮説に格上げするために、それが人類のためになると信じて、困難を困難とも感じずに南極までやってきます。正直に告白します。私はペンギンもクジラも氷山も飽きました。9回目の南極なので勘弁してください。しかし、ペンギンの糞やクジラが食べる餌の量、氷山ではなく海氷に含まれ生物に興味はあります。また、サンプルやデータを持って帰り、分析・解析をして妄想や仮説を論文に作り上げる。

 これが楽しいのです。
2017年1月18日(水)

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