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  海鷹丸 第41次航海        東京海洋大学  海洋科学部

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「ペンギンさん そこのけそこのけ 海鷹丸が通る 2014夏」−ちょっと愚痴です−
 アウトリーチという言葉があります。本来別の意味があるのですが、私たちにとってアウトリーチは科学的な成果を科学者のものだけにしないで広く一般の人たちに紹介し、さらに科学研究に対する理解を深めてもらう、という意義を持っています。

 飯田さんが海鷹新聞の記者に囲み取材を受けています。別に飯田さんの私生活についてインタビューを受けているわけではなく、飯田さんの担当している観測の意義や南極のあれこれについての取材です。すでにご案内かと思いますが、観測項目は非常に多岐に渡り複雑です。研究者同士でもすべてを理解するには大変なくらいです。観測は終わってしまいましたが、専攻科学生にもいろいろと疑問もあったようです。私も先日取材を受けましたが、少しでも理解が深まればよいと思いました。

 海洋大は海鷹丸という大きな船をもち、近年ではほぼ毎年南極海に行き、大きな学術的成果をあげてきました。しかし、南極海の研究を行うことのリスクは非常に大きいです。夏の時期にわずかな観測のために莫大な資金と時間をかけて、1年以上にわたって準備を進め、航海の間は授業を他の先生にお願いし、そして行ってみたらA factor(1月20日の日誌を参照)に悩まされるのです。誰がこんな世界に足を踏み入れたがるでしょうか。

 実際に、継続的に足を突っ込んでいる先生は、海洋大には私をふくめて3人だけです。もちろん、極地研や北大の低温科学研究所は極域科学を専門とした研究機関ですから、南極や北極に出かけて研究するのは当然ですが、海洋大は状況が大きく異なります。日本には「しらせ」という南極観測船があります。しかし、その最重要任務は昭和基地への物資と人員の輸送で、海洋観測ではありません。ということは、海鷹丸が日本で唯一の南極で海洋観測を行っている船なのです。

 国立大学では定員削減や予算削減など激しく行われ、教育・研究環境は劣化しかねない状況にあります。そんな中、巨大な船の運航・維持は大学の大きな負担となり、船の様々な機器や観測設備が整備・更新されないままとなっています。私たち研究者にできることは、学術的成果をあげ、南極海での研究観測の意義を多くの人たちに理解してもらうことです。南極は日本からはあまりに遠く、日本人にとってあまり馴染みのない場所であるためか、日本が今でも昭和基地を維持・運営していることを知らない日本人も多いと聞きます。ましてや海鷹丸が南極海に毎年のように出かけていることを知っているのは、せいぜいいいとこ数千人でしょう(Facebook参考)。

 海洋大だけの話ではないのですが、近年博士(後期)課程に進学する学生の数が減っていると聞きます。実際に私たちのまわりでも少なくなっているようですし、私も博士課程の学生を預かっていません。コンスタントに若い研究者を育てないとこの先どうなってしまうのかという問題は、あえて語るまでもありません。それでも語るとすれば、私が引退できません。そんな小さな問題でもない気もしますが、とにかく南極海の研究が尻すぼみになってしまいます。

 何とかしなくてはと数年前からいろんなことをしていますが、大切なのは底辺の拡大です。そう思って魚類学の授業でこっそり南極の話をしたり海鷹丸の話をしたりしています。先日は極域の海洋生態系を扱ったDVDを授業の教材に使ったのですが、よく考えたら魚類学なのに魚の話が一切入っていませんでした。高校への出張授業などにも積極的に出向いて南極海の話をしています。いつ効果が現れるのか分かりませんが、何もしないわけにもいきません。専攻科学生はこの航海が終わると大学から巣立っていきますが、南極観測航海に参加したことがよい想い出となり、今後の人生で少しでも南極に思いを馳せることにつながれば、我々に研究者にとってはこの観測航海は成功したといえるかもしれません。

 海はやや時化で、船は左から10 m/s以上の風を受けローリングしています。でも、研究者の体も船の同様にすでに慣れているので、報告書の作成に支障はない・・・はずです。今夜は第1稿の〆切です。
2014年1月31日(金)

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