海洋生命科学部 海洋生物資源学科

水生生物の基礎と応用を総合的に科学する

近年、海洋生物は地球規模での環境破壊や気象変動、さらには乱獲により、多くの種でその資源が減少傾向にあります。この問題を解決するためには、海洋生物が作り出す生態系や、その体のしくみを理解し、これら生物の生育・増殖を人間が適切に手助けしていく必要があります。

そこで、海洋生物資源学科では、海洋生物を保全・育成し、持続的に利用していくため、海の生き物に関する基礎科学を遺伝子、細胞、個体レベルから、集団、生態系レベルまで幅広く教育・研究しています。さらに、これらの基礎情報を応用した増養殖および海洋生物資源の管理に関する学理の確立と技術開発を行っています。
特に、ゲノム解析、バイオテクノロジー、安全な養殖魚介類の生産、資源の増殖と生物多様性の保全、生物学的許容漁獲量の決定、環境に優しい漁獲技術や宇宙での養殖技術の開発といった新たな課題についても対応可能な人材を養成します。なお、本学科では、海やそこに棲む生き物を実際に観察し、直接触れることができる多くの実習が開講されています。

大学院 海洋生命資源科学専攻

生命科学の視点から深める生物生産の高度利用に関する研究

海洋生物の生理・生態を基礎として、それら生物が海洋で生活できる特殊な仕組みの解明やその特徴を活用した生物資源の管理と修復保全、収穫システムや増養殖生産、環境計測や有益環境の創出等、生物生産に係わる総合的な高度利用に関する学理と技術を教育研究します。

水圏生物科学専攻分野では,海洋生物の生命現象の解明とその生命システムなどの理解を通じて、絶滅危惧種の増産も可能にする「借腹」種苗生産技術の開発、環境共存型養殖のための飼料開発,完全循環型の養殖工場の設立、海藻の特性や機能の有効利用とその応用による有益な海洋環境の創出を目指す技術開発、分子育種や分子疫学による生物生産の安定化技術開発、極限環境に生息する生物の特性利用技術開発、生物機能を利用した環境計測や修復技術の開発等を行い、生物生産の高度利用への応用が可能な教育研究を行います。

生物資源学専攻分野では,海洋生物の個体群ダイナミクスや集団遺伝、資源培養、行動・成長・生残・回遊等の生態特性および漁獲過程等の学理を基礎として、環境と調和した海洋生物資源の持続的利用と生物多様性の維持保全に関する分野を対象とします。具体的には、種の分化や系統進化、資源の系群構造の解明と増殖保全、栽培漁業や漁業・遊漁の影響評価、生態系や地球環境と資源変動との関連、混獲防除や選択漁獲といった合理的な漁獲技術の開発を通じて,資源開発と管理システムを構築し、生物資源と人間の共生へ応用するための教育研究を行います。

海洋生物工学専攻分野では,海洋には水産生物だけではなく、鉱物などの多様な海底資源が存在します。これら資源の有効利用を可能にするためには、水産学と工学とが融合したバイオエンジニアリングやバイオテクノロジーの先端的技術について、基礎から応用までを幅広く理解することが必要です。当分野では漁場環境の保全ならびに食品として安全な水産物を生産し流通するための養殖管理技術、魚介類有用遺伝子の機能解析とその応用に関するゲノムサイエンス、有用微生物の探索およびそれらの機能解析や応用などについて教育研究します。また、生物を利用した海洋のエネルギーや鉱物資源開発などについての応用研究も目指します。

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