東京海洋大学 ミュージアム機構
マリンサイエンスミュージアム
Museum of Marine Science, Tokyo University of Marine Science and Technology
展示案内

 展示解説:海鳥 Seabirds

当資料館には多くの鳥類(Aves)の剥製が展示されています。そのほとんどは通称「海鳥 seabirds」と呼ばれているものです。じつはこの「海鳥」という呼称は学術的な用語ではありません。これはあくまでも便宜上の言い方にすぎず、したがって明確な生物学的な定義はありません。しかし、一般的には「繁殖期を除いて、一年の大半を洋上で過ごす鳥」と解釈されています。つまり繁殖期に「子育て」のために島へ上陸する以外は、眠るときも餌を捕るときも洋上で過ごしています。このため、多くの種類は長距離フェリーなどに乗って観察しない限り、なかなか観察することはできませんが、時々、台風に巻き込まれて内陸部で保護されるケースもあります。ずっと海の上にいるなんて違和感がある人もいるかもしれません。でも「海鳥」として知られているグループでは多くの種類がこの定義にあてはまります。海鳥として知られるグループ(分類階級としては「目」にあたります)としては、

ペンギン類、
ミズナギドリ類(アホウドリ、オオミズナギドリ、カツオドリなど)
ペリカン類(ペリカン、ウなど)、
チドリ類(カモメ、ウミネコ、ウミスズメなど)、

などがあります。日本の沿岸には多数の「海鳥の繁殖地」が知られていますが、その多くは無人島であり、天然記念物に指定されています。中には北海道天売島や沖縄県沖縄本島のように人間の生活と隣り合っている場合もありますが、こういったところではかつてはペットとして飼われていた野良猫や野良犬が繁殖地に進出し、海鳥たちにとって脅威になっています。

なお、当館には海鳥のほかに「トキ」をはじめとする鳥類の仮剥製標本が収められています。仮剥製標本は一般には公開されていませんが、学術上、大変貴重なものを多く含んでいます。

[ 小林 敦 ]

exh_katuodori 挿絵:カツオドリ Sula leucogaster  小笠原 南硫黄島  小林 敦 撮影
Sula leucogaster, in Minami-Ioujima Is., Ogasawara, photo by A. Kobayashi

                         

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